今を遡ること約1世紀。
1906年、社祖・豊田佐吉は、「夢の織機」と呼ばれた環状織機を発明しました。
「動力を空費せず、超広幅の布を静かに製織できる」
この革新的な発想と時代を超える先進的な着眼点は、創業以来、数々の困難を乗り越えながら、自動車、産業車両、コンプレッサ、エレクトロニクスなど、様々な事業展開をしてきた現在の豊田自動織機に受け継がれています。
「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」
この佐吉翁の精神は、トヨタグループの源流として、繊維機械事業部にしっかりと根付いています。
機械の開発にとどまらず、工場システムのオートメーション化、ネットワークを使った操業管理システムなど、これまでも、そしてこれからも、繊維機械産業の発展に貢献するために、我々は進化し続けます。
G型織機は豊田佐吉翁が究極の発明目標に定め、研究と創造を重ねて大正13年に発明・完成させた、世界最初で最高性能の杼替式自動織機です。
佐吉翁は明治35年に自動織機の発明に着手し、自働杼替装置をはじめ、各種の自動化・保護・安全装置を次々に発明し、「創造的なものは、完全なる営業的試験を行うにあらざれば、発明の真価を世に問うべからず」との強い発明信念のもとに、紡織一貫の徹底的な営業的試験を実施して完全な自動織機を誕生させました。
この自動織機がトヨタグループの生成の礎となったことはもとより、日本の産業近代化の先駆となった、佐吉翁の発明の集大成です。